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【SOZOW】小助川将氏のここがすごい!起業の理由と成功のワケ

sozow ここすご経営者

昨今はAIの発達により、事務作業の効率化や店舗レジの自動化など、業務効率を改善させるメリットを感じる中、私たちの仕事がAIに奪われるデメリットも生じています。

実際に私のようなライター業は、chatGPTの認知が広まり、ライターに依頼をするよりchatGPTに書かせてしまえば依頼にかかるコストや時間の削減につながるため、「必要がない」状況に陥る可能性が大きい職業となっています。

しかしながら、AIシステムを開発するエンジニアやプログラマー、1から何かを創造するデザイナー、オリジナルコンテンツで発信して収益を得るYouTuberなど、AIに使われるのではなく、AIを活用する側の人間になることで仕事を生み出すことができます。

そのような創造性を、子供のときから養うことができるスクール事業「SOZOW(ソーゾウ)」を運営するGo Visions株式会社の代表である小助川将(こすけがわまさし)氏をご存じでしょうか。

この記事では、小助川氏のルーツを探り、事業を始めた理由や、起業で成功させたすごい行動を解説します。

Go Visions株式会社について

Go Visions株式会社は、2019年6月に設立され、「一人ひとりがビジョンに向けて進める社会をつくる」というミッションで、子どもたちの「好奇心と未来の可能性」を広げることを目標にしています。

自宅にいながらも、子どもの創造性や意欲を向上させることや、自己肯定感等の非認知能力を育むことができるアクティビティを体験できるオンラインテーマパークサービス「SOZOW(ソーゾウ)」を運営しています。

代表小助川将の経歴

Go Visions株式会社代表の小助川氏の経歴をまとめました。

2003年 慶應義塾大学卒業後、経営コンサルティング会社へ入社。多数の企業の事業計画策定や新規事業立上げ、事業再建などを行う。

2008年 株式会社リクルートに入社。BtoB新規事業立上げ、インターネット教育事業の企画、組織開発コンサルティングを行う。

2011年 グリー株式会社で事業企画や複数プロダクト責任者として事業を推進。その後、株式会社LITALICOヘ入社し執行役員として、ITものづくり教育事業LITALICOワンダー事業部長、HR部長を歴任。

2019年 Go Visions株式会社を創業。

2020年 Batch10 Demo Day「オーディエンス賞」を受賞。

では、小助川氏が立ち上げた「SOZOW(ソーゾウ)」とはどのようなサービスか詳しく解説します。

SOZOW(ソーゾウ)ってどんなサービス?

SOZOW(ソーゾウ)は、子供等が平日昼に通えるオンラインフリースクール「SOZOW SCHOOL」と平日夜や休日に習い事として通うことができる「SOZOW PARK」の2種類があります。

「SOZOW SCHOOL」は小学4年生〜中学3年生を対象にしており、好きなことをテーマに学びたい内容を選べる新しい形のオンラインフリースクールです。決まったカリキュラムはなく、好きなテーマを選択した後は、自分で企画や実施をしていくという内容です。スクール生が集いテーマに沿って企画をする「探Q」という授業や、参加者と交流しながらライブ配信する授業、加えて5教科の授業もAI教材を活用して、自分のペースで効率的に学ぶことができます。

また、好きなことをテーマに学習した内容を発表するイベントや、スプラトゥーンやポケモン、マイクラ、スマブラなど様々なゲーム対決をするeスポーツ大会も行われて、子どもたちが楽しく成長ができるイベントに参加できます。

オンラインのみの学習内容で、バーチャルクラスやSlackを活用し学習や交流をします。入学金は19,800円(税込)と月額39,600円(税込)の料金形態でオプションなどもいくつかあるようですが、入学はいつでも可能で気軽に利用できます。

また、「SOZOW PARK」は小学2年生〜6年生を対象とし、子供たちが「興味のあること・好きなこと・やりたいこと」を持てるように好奇心を育てるオンラインスクールです。

SOZOW株式会社|好奇心と可能性を解き放ち未来をSOZOWする学びの生態系
子どもの好奇心と可能性を解き放ち未来をSOZOWする学びの生態系をつくるエデュテイメントスタートアップ「SOZOW株式会社」の企業HPです。

人間はやりたくないことや無関心のことをやらされている時ほど、仕事としても業務効率が悪く、人生の幸福度も著しく低くなってしまいます。

大人になってからの好奇心は育みにくく、育ちにくいため、子供のから好奇心や「好き」だという気持ちが生む「考える力」や「探究心」を持てる環境を私たち大人が作ることで、将来子供達が生きる未来をより良い社会にしていけると考えた結果、「SOZOW PARK」は作られました。

具体的なコースは以下の通りです。

SOZOW PARK①デジタルクリエイティブコース

プログラミング、動画制作、デザインの3つの講座を通して、「デジタルクリエイティブスキル」を身に着けることができるコースです。

6ヶ月ごとに開講内容が変わり、合計1年半かけて習得する「SOZOW PARK」で最も人気のようです。

1回あたり90分/月4回/月額7,980円(税込)

SOZOW PARK②ソゾクラコース for Switch/タブレット

子供から大人にまで人気のSwitchやタブレット版のマインクラフトを利用して表現する楽しさを学ぶコースです。

前半6ヶ月では、建物づくりや装置づくり、遊びづくりなど様々なテーマに挑戦し「好き」「やりたい」をマインクラフトで表現し楽しさを学ぶことができます。

後半6ヶ月でリアルタイムアタックを通じて「やり抜く力」を学び、マルチサーバーでのサバイバル生活で「他者との対話の大切さ」を学ぶことができます。

1回あたり90分/1月4回/月額7,980円(税込)

SOZOW PARK③ソゾクラプログラミングコース for PC

こちらのコースもマインクラフトを利用しますが、PC版を使用してマインクラフトの表現の楽しさを学びます。

前半6ヶ月でマインクラフトの表現(クリエイティブ)を学び、さらに1年半で教育版プログラミングを使いながらマインクラフトを改造します。前半で表現をする楽しさを学び、後半にかけてやりたいことをプログラミング技術を使って「自分で作り出す力」を学ぶことができます。

1回あたり90分/月4回/月額12,980円(税込)

SOZOW PARK④ビジネス&お金マスターコース

子ども向けのプログラミング教室は、競合他社は多くありますが、学校や家庭でなかなか学ぶことができない「お金」や「経済」について学ぶ機会を作り、「やりたい」を実現させるビジネスや事業づくりまで考えることができるコースです。

どのように社会や経済が回っているのか、大人でも知らない知識を学ぶことができる内容を子どもの頃から触れることによって、将来のビジョンを具体的にイメージできる人間性を養うことができます。

1回あたり90分/月2回/月額5,980円(税込)

SOZOW PARK⑤グローバルSDGsコース

世界で起きている複雑な課題SDGs(持続可能な開発目的)に対し、子どもたちで話し合い、考え探求し、チームで行動に移し活動していくという内容のコースです。

SDGsをテーマにプロのゲストが子どもたちの発表にフィードバックや質問会など行い、交流を深めることもできる機会もあります。

1回あたり90分/月2回/月額14,980円(税込)

せーにょ
せーにょ

ここすご!ポイント

プログラミングだけでなく、お金の知識を身につけ、SDGsの社会問題を子どもの頃から考えることで、自分がこの社会でどう生きていくかを選ぶ選択肢が広がる教育を築いたこと。

SOZOWスクール事業を始めるきっかけとは?

小助川氏がSOZOWスクール事業を始めるきっかけとなったとのは、彼の娘の一言からでした。

小助川氏がGREE株式会社へ転職をしたとき、家族を引き連れて引っ越しをすることになり、当時小学生だった娘が転居先の担任の先生と合わず、「学校に行きたくない」と言ったそうです。

学校に訪問し、現代の日本の教育システムを目の当たりにした小助川氏は、時代の変化や進歩に教育機関はついていけていないと感じたと言います。

そうして、娘の好きなものや興味の視野を広げたいと思い、たくさんの経験をさせる中、子供たちにプログラミング教室に連れて行ったところ、ものづくりやプログラムに興味を抱くようになったようです。この子供たちの姿から教育の分野へ関心が高まったようです。

その数日後、転職希望を伝えていた転職エージェントからプログラミング教室を運営する株式会社LITALICOの紹介があり、関心のある分野であった教育に携わることができる職場への転職を叶えるため、企業へ応募し事業部長として務めることになりました。

短期間で多くの受注を獲得し、WEBマーケティングの知見もある小助川氏は事業開発で多くの成果を残しました。その実力とは、プログラミング教室事業の売上を2年で10倍に成長させるほどのものでした。

このような経験を経て、子供たちの可能性を伸ばすことができる学びを基盤とした新規事業を作りたいという目標を抱き会社に提示するのですが、事業化は叶うことはありませんでした。

同時期、プログラミング教室に通う息子には小学生3・4年生のロボット世界大会へ出場する夢がありました。世界大会に参加するためには多額の資金が必要となるため、どうにか工面できないか調べると「孫正義育英財団」という財団から、支援金を受けるための審査があることを知りました。審査内容は孫正義社長にプレゼンを行うというもの。日本人初のロボット世界大会1位になるという目標を叶えたい想いで、プレゼン内容を考え本を読む息子の姿を見て、親である小助川氏は心を打たれました。

息子は一直線に目標に向けて励む中、事業化実現の目標に対し躊躇していた自身に気付かされて、起業を決意したのでした。

教育×エンターテインメントで全ての子どもに知識や機会を

「楽しみながら学ぶ」ことを目的としたエデュテイメントテック事業であるSOZOW(ソーゾウ)は、どのような想いで開発されたのか。

「教育」というキーワードにアンテナを立てる方の世帯年収や情報感度の高さは狭く、限られた層の親を持つ子どもでないと教育分野の情報は届かないことに小助川氏は勿体なさを感じていました。

多くの可能性を秘めている子どもたちに、可能性を伸ばす機会を与えたいと思う気持ちから、エンターテイメント領域のサービスで、新しい教育のあり方を広めることに成功しました。

せーにょ
せーにょ

ここすご!ポイント

生まれた環境に左右されず、一人でも多くの子どもたちに学びのチャンスや選択肢を得られるよう事業展開をしたこと。

活動資金となる融資獲得で活用した「創業融資制度」

株式会社LITALICOを退職後、小助川氏は副業として行っていたコンサルティング事業を法人化して続ける中、会社としての実績や信頼を得ました。個人事業主として、約半年ほど続けている中で事業計画書も準備しており、起業後、日本政策金融公庫から創業融資制度を活用し融資を得ることができました。

創業融資制度とは、日本政策金融公庫が提供するスタートアップ企業を支援するための制度です。最大3000万円を限度額として無担保・無保証人で利用できる制度です。

創業融資制度の申請には、以下6枚の書類が必要です。

  • 借入申込書
  • 創業計画書
  • 任意:月別収支計画書(資金繰り計画書)
  • 履歴事項全部証明書の原本(申込人が法人の場合)
  • 見積書(資金使途が設備資金の場合)
  • 不動産の登記簿謄本または登記事項証明書(不動産担保を希望する場合)

個人事業主が、融資を受けるためには、創業計画書や収支計画書をしっかり書き込めているかが重要です。また、日本政策金融公庫との面談があり、事業の実現可能性をプレゼンテーションする際も落ち着いて、事業計画内容をきちんと伝えなければなりません。

小助川氏は、これまでの数多くの経験で得た知識で多くの信用を得たことや、事業実現に対する想いの強さが伝わり、無事融資を得ることができたのです。

創業当初は、オンラインではなくリアルイベントの内容から始めました。融資で得た資金を元手に、子供たちへ新しい学びを届ける大規模イベントを開催しました。3Dプリンター体験やレゴランドの出張ワークショップなど約30ブースのデジタル体験ブースを用意し、1万人以上のお客さんが来場するほどの反響となりました。

コロナ禍で確立した「SOZOWオンライン事業」

リアルイベントで成果を上げて事業が軌道に乗り、次のフェーズへと準備をしている最中、新型コロナウイルスによって状況は一変しました。リアルイベントは一切開催できない事態となり、情勢に合わせて事業計画を変更せざるを得ない状態となってしまいました。

約1年間投資をしてきた事業を停止させて、苦悩する日々を送った小助川氏でしたが、今後の展開を様々な専門家からのフィードバックを受けて、リアルイベントからオンラインという手段に切り替えることにしました。

当時は子ども教育事業の分野で、ほとんど確立されていなかったオンライン教育だったため、トライアンドエラーを繰り返しながら今の形を確立しました。

また、オンライン事業の立ち上げのため、追加で資金を用意しなければいけなかった小助川氏は、リアルイベントとは別のもう一つの柱としていた事業であるプロ業務委託マッチング事業を譲渡して資金を作りました。その他、シード・エンジェルラウンドで、株式で調達も実施しました。

エンジェルラウンドとは、アイディアしかまだない事業で、メンバーも顧客もいない状態のスタートアップ企業への投資のことを言います。

加えてシードラウンドは、エンジェルラウンドの次のフェーズでスタートアップ企業に投資することを指します。最低限のメンバーを揃え、事業の試作モデル企画や構築や、アルファ版やベータ版などのローンチを開始している場合など、ある程度、事業の形が進んできた段階での投資のため、VC(ベンチャーキャピタル)やエンジェル投資家から調達することが多いものとなっています。

このように小助川氏の多才な経験や知識、行動力のおかげで確立させた子ども向けオンライン教育事業ですが、多くの人に助けられた経験もあり成り立っている経緯もあります。

小助川氏は、今の日本の教育では「正解」を求める授業や課題ばかりで、「不正解だとダメだ」と子どもたちは思い込んでしまう構造になっていると言います。実際ビジネスでも「正解」でないことの方が多く、子どもたちにもそれを理解してもらいたい想いで「正解のない問い」を問いかけて、多様な意見を出せるように意識することにしました。

また、スクールを通じて、親や学校の先生以外の普段関わらない様々な背景を持つ大人と接することや、オンラインコミュニティを通じて様々な地域や学年の友達と出会うことで、色々な考え方に触れ、子どもたちが自分の好きなことを見つけることで「自立」できることを目指しています。

せーにょ
せーにょ

ここすご!ポイント

想いや資金をかけた事業内容も、状況に応じてす手放す選択を取り、広めたいことである「子どもたちへの教育」の指針は貫きオンラインという形に変えて、再出発させたこと。

これから起業家を目指す人へ

小助川氏の起業の理由や、実現に向けてのエピソードから分かるように起業をするためには多くの経験や実力、信頼や資金も必要です。しかしながら、小助川氏が伝えたい「好きなこと」「やりたいこと」を実現するためには「考えること」が最も必要で、起業はあくまでも、やりたいことに向けての手段の一つでしかないのです。その実現は、個人事業主や会社員としてでも実現可能なこともあります。

起業という手段を選択した場合には、多くの知識や情報が必要ですが、実現に向けても想いや、逆境や状況の変化にも柔軟に対応する判断力、何よりも様々な考えやバックボーンを持つ人との繋がりを持と協力し合うことで、ピンチのときには知識や知恵をもたらしてくれるのです。

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